歩き遍路の四国八十八ヶ所 町石道と高野山
四国八十八ヶ所を無事結願し、一番札所にお礼参りしたら高野山にお参りして弘法大師にお礼のご挨拶をしましょう。高野山は今でも弘法大師が入定留身されて深い祈りを行われている場所です。
折角なら一番札所を出て全て歩いてみませんか?コースは一番札所から真っ直ぐ南下し徳島市まで行き、徳島港から南海フェリーに乗って和歌山港まで向かいます。和歌山港から東に向かい、岩出市辺りで1泊、紀ノ川沿いに九度山町まで向かい九度山町で一泊し、世界遺産の町石道を歩いて高野山まで概ね2泊3日です。
町石道の始まりの慈尊院様を参拝し高野山へ向かいます。慈尊院様から高野山まで全て世界遺産です。慈尊院様は高野山真言宗のお寺で、御本尊は弥勒菩薩様です。御真言は「おん まいたれいや そわか」です。
町石道はほぼ登り道で決して楽とは言えませんが森の中を進むとても気持ちよい道です。一町(108m)ごとに町石と呼ばれる石塔が建っています。百八十町から始まり、その数がだんだんと減っていき、一町を過ぎれば高野山の壇上伽藍に到着です。
たかの山 山にはあらで はちすばの 花坂のぼる 今日のうれしさ
壇上伽藍には金堂や根本大塔、御影堂があります。金堂の御本尊は阿閦如来(あしゅくにょらい)様です。御真言は「おん あきしゅびや うん」です。
まだそこから弘法大師がいらっしゃる奥の院までは3kmほど歩きます。
奥の院の燈籠堂と呼ばれる建物が見える手前に玉川という川が流れています。そこに架かる橋を御廟橋と言います。四国八十八ヶ所のお寺では笠を被ったままで良かったのですが、御廟橋から先は笠を脱いで下さい。撮影も厳禁です。
燈籠堂でまず一礼し、左から出て裏へ回ると弘法大師の御廟があります。ここで永久の祈りを行っておられますので感謝の読経を捧げましょう。祈り終えたら燈籠堂の地下に入り、弘法大師のお姿を拝見して下さい。
ありがたや 高野の山の 岩かげに 大師はいまだ おわしますなる
燈籠堂を出て御廟橋手前に納経所がありますので納経印を頂けば完了です。お疲れ様でした。あとはバス、ケーブルカー、南海電鉄を乗り継いで帰途について下さい。ご自宅まで歩いて帰ってもかまいませんよ。
これで四国八十八ヶ所歩きの修行は無魔成満です。
あなたの欲しい写真がきっと見つかります。