歩き遍路の四国八十八ヶ所 番外2 窪川~足摺岬
四国八十八ヶ所三十七番札所から三十八番札所までは最も長い札所間になります。約81kmを歩きます。二十三番札所から二十四番札所までが二番目に長く約75kmでしたね。
三十七番札所の宿坊を朝出発し、18日目は国道56号線沿いの黒潮町浮鞭手前の民宿辺りになります。
ここまでの途中の遍路道には熊井隧道という手掘りのトンネルがあります。明治38年に完成したトンネルで煉瓦造りです。地元の小学生も煉瓦運びを手伝い、住民総出で完成させたそうです。
熊井隧道を過ぎると伊与木川沿いを歩きます。ゴールデンウィーク中なら土佐佐賀で川の上を泳ぐ「かつおのぼり」が見えますよ。
19日目は足摺半島の付け根辺りに泊まることになります。土佐清水市下ノ加江か久百々(くもも)辺りの宿になります。
途中には真念庵というお堂があります。出来れば排気ガスを浴びながら長い伊豆田トンネルを通るより旧道の伊豆田越えをお勧めします。伊豆田越えを越えた続きの遍路道に真念庵があります。江戸時代前期、初めての四国八十八ヶ所ガイドブック『四國邊路道指南(しこくへんろみちしるべ)』を記した真念という人が、遍路のために建てた善根宿です。現在は仏堂となっています。ここに掲載した画像は2019年以前のもので、老朽化したため2020年に建て替えられました。御本尊は地蔵菩薩様です。御真言は「おん かかか びさんまえい そわか」ですね。真念庵麓の集落にある大塚さんというお宅で納経印を頂けます。ご不在のこともありますので確認しておくと良いでしょう。
19日目の宿から先には、大岐海岸という美しい弓なりの砂浜があります。砂浜に杖で故人の戒名を書いて波にさらって補陀落(ふだらく/観音様の聖地)に連れて行って頂く波供養を行う風習があります。自分の願いを書いても良いとされています。
そして、四国最南端足摺岬に至ります。三十八番札所は足摺岬のすぐ近くにありますがこちらは次回、ご紹介します。
あなたの欲しい写真がきっと見つかります。