四国別格二十霊場 8 十夜ヶ橋
四国別格二十霊場八番札所は十夜ヶ橋(とよがはし)様です。所在地は愛媛県大洲市東大洲1808です。十夜ヶ橋は通称で、正しくは正法山 永徳寺 境外仏堂 弘法大師御野宿所 十夜ヶ橋と言います。境外仏堂なので、境内は1.5kmほど南にあります。札所となっているのはこの境外仏堂です。
久万高原へ向かう遍路道の途中にあり、車遍路でも歩き遍路でも数多くのお遍路さんが立ち寄るお寺です。
歩き遍路は橋を通る時は杖を突かないという禁忌の発祥の地です。その昔、巡錫中の弘法大師がこの辺りで日が暮れたので宿を借りようと見渡したところ人家は無く、仕方なく橋の下で野宿をしました。夜が明けるまでが凄く長い時間に思えたため、まるで十夜を過ごしたようだと言われたことから十夜ヶ橋と名付けられました。そこで、弘法大師が橋の下で眠られているかもしれないので起こさないよう橋を通る時は杖は突かないと言うことになりました。弘法大師が野宿をしたことにあやかって、四国霊場では唯一、この橋の下で野宿をすることが許されています。また、水害前は本堂横に通夜堂がありました。
平成30年7月7日、西日本豪雨がありました。岡山県倉敷市真備町や広島県呉市の大水害は盛んに報道されましたが、この愛媛県大洲市もダムの放流のタイミングが悪く大水害に遭いました。
大師堂は一段高い基壇の上に建っているのでなんとかなりましたが、低い位置にあった本堂は床上浸水に遭い取り壊しを余儀なくされ、その年の9月に取り壊されました。目下、再建に向けて準備中で、浄財を募っておられます。
真言宗御室派のお寺で、御本尊は弥勒菩薩様です。御真言は「おん まいたれいや そわか」です。
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